
ヤマハから2022年に登場した155ccスクーター「Xフォース」。マジェスティSの実質的な後継モデルとして、個性的でエッジの効いたデザインが目を引く一台です。
しかし、購入を本格的に検討し始めると、実際の使い勝手や性能、そして隠れた欠点について気になる方も多いのではないでしょうか。インターネットで口コミを検索すれば、「不人気」という厳しい評価や、シート下の収納が「狭い」こと、標準仕様のヘッドライトが「片目」点灯であることへの不満の声が散見されます。
さらに、長く乗る上で知っておきたい「不具合」の有無や、高速道路も走行可能な155ccエンジンが秘める「最高速」、そして「馬力」「燃費」「価格」といった要素の全体的なバランスも、購入を後悔しないためには欠かせない判断材料です。
この記事では、そうしたXフォースが抱える様々な欠点をユーザーレビューや客観的データに基づき徹底的に掘り下げます。それと同時に、カスタムによる「両目点灯」の可能性や、あまり語られることのない隠れた「メリット」まで、多角的な視点から詳しく解説していきます。
この記事のポイント
- Xフォースが「不人気」と言われる本当の理由
- 口コミで語られる具体的な欠点と対処法
- 走行性能や燃費、価格の客観的な評価
- 購入後に後悔しないためのメリットとの比較
購入前に知るべきXフォースの欠点

Xフォース公式より
個性的で魅力的なXフォースですが、購入してから後悔しないためには、その欠点や弱点を事前にしっかりと把握しておくことが不可欠です。このセクションでは、なぜ「不人気」と言われるのかという市場での評価から、実際のオーナーたちが指摘する乗り心地、積載性、そして特徴的な灯火類に関するリアルな不満点まで、具体的なウィークポイントを一つひとつ詳しく解説していきます。
- Xフォースが不人気と言われる理由
- 口コミから見えるリアルな評価と評判
- 知っておきたい特有の不具合や持病
- なぜ片目点灯?デザインと視認性の課題
- シート下収納が狭いという積載性の問題
Xフォースが不人気と言われる理由

Xフォースが一部のライダーから「不人気」と評されてしまうのには、いくつかの複合的な理由が存在します。最大の要因は、155ccという軽二輪スクーター市場における、強力なライバル車種の存在感です。具体的には、絶対的な王者として君臨するホンダの「PCX160」や、同じヤマハから発売されているスタイリッシュな「NMAX155」がその筆頭です。
これらのモデルは市場での知名度が非常に高く、長年にわたり安定した販売台数を記録しています。そのため、多くのユーザーにとって「155ccスクーターを選ぶなら、まずはPCXかNMAX」という思考が定着しており、後発で個性的なキャラクターを持つXフォースは、残念ながら最初の選択肢に上がりにくいのが現状です。言ってしまえば、Xフォースは性能やデザインで明確に劣っているわけではなく、市場での立ち位置がややニッチで、その魅力が伝わりきっていないのです。
不人気と言われる背景にある3つの要因
- 強力すぎるライバル
PCX160(実用性と快適性)やNMAX155(高級感と走行性能)といった、キャラクターが確立された人気モデルの間に埋もれがちです。 - 伝わりにくい独自の魅力
モタードのようなライディングポジションやフラットフロアの実用性など、Xフォースならではの強みがありますが、それが購入の決め手として広く認知されるまでには至っていません。 - 情報の循環不足
母数が少ないため、レビューやカスタムパーツの情報がライバル車に比べて不足しがちです。これが新規ユーザーの購入へのハードルを少し上げてしまっています。
また、機能面での直接的な理由として、シート高が815mmとやや高めに設定されている点も無視できません。これはライバル車種と比較しても高い数値であり、特に小柄なライダーからは「足つきが悪い」と敬遠される一因となっています。信号待ちなどで両足のつま先がようやく着く程度、という状況は日常的な使い勝手において心理的な負担となり、購入をためらわせる大きな要因になっていることは否定できません。
口コミから見えるリアルな評価と評判

Xフォースの真価を知る上で、実際に所有しているオーナーの生の声である口コミは非常に価値のある情報源です。各種レビューサイトやSNSでの評判を総合的に分析すると、唯一無二のデザインや軽快な走りを熱烈に支持する声がある一方で、乗り心地の硬さや細部の使い勝手に不満を抱く声も少なくありません。
ポジティブな口コミ:デザインと軽快感を絶賛
評価されている点として最も多く挙げられるのが、他に類を見ないアグレッシブで個性的なデザインです。昆虫を彷彿とさせるフロントマスクや、モタードのようなアップライトなライディングポジションは、多くのオーナーの所有感を満たしています。「人と被りたくない」というニーズに完璧に応える一台として、熱い支持を受けているのが特徴です。
加えて、車両重量130kgというクラス最軽量級の軽さからくる「取り回しの良さ」と「軽快なハンドリング」も非常に好評です。「原付並みに楽に扱える」「街中のUターンも全く苦にならない」といった声が多く、キビキビとしたスポーティな走りはXフォースの大きな魅力として認識されています。
ネガティブな口コミ:快適性と細部の作り込み
一方で、不満点として最も頻繁に指摘されるのが「リアサスペンションの硬さ」です。台湾市場でのタンデム(二人乗り)利用を想定した硬めのセッティングと推測されますが、日本の舗装路を一人で走る際には、路面のギャップや段差の衝撃をダイレクトに拾いやすいと感じるユーザーが多いようです。「長距離だとお尻が痛くなる」「乗り心地は快適とは言えない」という意見は、購入前に覚悟しておくべき点かもしれません。
さらに、「ガソリンメーターの精度が低い」という実用面での指摘も複数あります。残量表示が不安定で、メモリの動きが信用できないため、給油のタイミングが掴みにくいと感じるオーナーが少なくありません。これは日常の利便性に直結する部分だけに、残念なポイントと言えるでしょう。
参考:ヤマハ X FORCE レビュー評価・評判-kakaku.com
知っておきたい特有の不具合や持病
Xフォースを長く、そして安心して乗り続ける上で、事前に知っておきたい特有の不具合や、多くのオーナーから「持病」とまで言われている注意点が存在します。これらはリコール対象となるような重大な欠陥ではありませんが、知らずにいるとトラブルの原因になったり、ストレスを感じたりする可能性があります。
最も多く指摘されているのが、ガソリンの給油時にオートストップが正常に機能しにくく、盛大に吹きこぼれやすいという問題です。これは給油口の内部構造に起因すると考えられており、多くのオーナーが経験しています。特にセルフ式のガソリンスタンドで、ノズルを奥まで差し込んでレバーを握りっぱなしにすると、ほぼ確実に吹きこぼれると言っても過言ではありません。
給油は「そーっと」が合言葉
Xフォースの給油は焦らず慎重に行う必要があります。レビューでも「見えずらい給油口の中をじーっと見つめながら、そーっと給油しなければならずストレス」という声があるほどです。以下の点を徹底してください。
- オートストップは信用しない: 満タンになる前に必ず手動で止める意識を持つ。
- ノズルを深く差し込まない: 浅めに差し込み、液面を目視で確認しながら給油する。
- 給油スピードはゆっくり: レバーを少しだけ握り、時間をかけて給油する。
前述の通り、ガソリンメーターの表示が不正確であることも、多くのオーナーが挙げる持病の一つです。メモリの減り方が一定ではなく、走行距離と連動していないかのような動きを見せることがあります。このため、メーターの表示だけを頼りにしていると、予期せぬガス欠に見舞われる危険性もゼロではありません。対策としては、燃費計算とトリップメーターを併用し、「200km走ったら給油する」といった自分なりのルールを決めて運用するのが最も確実です。
なぜ片目点灯?デザインと視認性の課題
Xフォースのヘッドライトは、シャープな2眼デザインでありながら、ロービームでは片側(日本では右側)しか点灯しない「片目点灯」仕様です。これはハイビームにすると両方が点灯する仕組みになっています。このアシンメトリー(非対称)な点灯方式は、近年のヤマハ車や海外メーカーのバイクでデザイン上のアクセントとして採用されることがありますが、Xフォースの場合は実用面でいくつかの課題を抱えています。
まず、ユーザーの間で賛否が大きく分かれているのが現状です。
- 賛成派の意見: 「アグレッシブで格好良い」「他のバイクにはない個性で気に入っている」
- 反対派の意見: 「球切れにしか見えない」「夜間、対向車から原付と誤認されそうで怖い」「単純に光量が足りず暗い」
特に安全面に関する懸念は深刻です。Xフォースのヘッドライトには、コストを抑えるためか、現在主流のLEDではなく旧来のハロゲンバルブ(H7規格)が採用されています。このため、絶対的な光量が不足しており、片目点灯と相まって、特に街灯の少ない暗い夜道では視認性に不安を覚えるという声が非常に多く聞かれます。実際に、「ライトが片方切れているよ」と他のドライバーから指摘されたり、警察官に職務質問を受けたりしたというオーナーの体験談も報告されており、見た目だけの問題ではないことがわかります。
片目点灯は日本の保安基準に適合
Xフォースのロービームが片方しか点灯しないのは、故障ではなくメーカーが定めた正規の仕様です。もちろん、この状態で日本の保安基準には適合しているため、法的な問題は一切ありません。しかし、ユーザーが感じる心理的な不安や、実用面での光量不足という課題が残っているのは事実です。
シート下収納が狭いという積載性の問題

日常の利便性を大きく左右するシート下収納(メットインスペース)ですが、Xフォースの公称容量は約23.2Lとされています。この数値は、同クラスのライバル車種と比較して、残念ながら「狭い」と言わざるを得ず、多くのユーザーが欠点として挙げるポイントです。
特に問題となるのが、ライダーの必需品であるヘルメットの収納です。一般的なサイズのフルフェイスヘルメットの場合、メーカーや形状、サイズによっては全く収納できないケースが多く報告されています。「マジェスティSでは問題なく入っていた通勤バッグが入らなくなった」という具体的なレビューもあり、積載性を重視するユーザーにとっては大きなマイナスポイントです。
シート下ラゲッジスペース容量の比較
| 車種 | シート下容量 | 収納できるヘルメットの目安 |
|---|---|---|
| ヤマハ Xフォース | 約23.2L | ジェットヘルメット、または一部のコンパクトなフルフェイス |
| ホンダ PCX160 | 約30L | 大きめのフルフェイスヘルメット+レインウェア等 |
| ヤマハ NMAX155 | 約23L | ジェットヘルメット、または一部のコンパクトなフルフェイス |
しかし、Xフォースにはこの積載性の欠点を補って余りある、強力な武器があります。それはスクーターの原点とも言える「フラットフロア」の採用です。足元に広々としたスペースが確保されているため、シート下に入らない大きなリュックサックや、スーパーでの買い物袋、段ボール箱などを気軽に積載できます。この利便性は、センタートンネル方式のPCX160やNMAX155にはない、Xフォースだけの大きな強みと言えるでしょう。
Xフォースの欠点を性能面から徹底分析

デザインや使い勝手に関する欠点を踏まえた上で、次にバイクの核心部分である走行性能やコストパフォーマンスを客観的なデータから徹底的に分析します。気になる最高速や高速道路での実力、そしてライバル車と比較した際の馬力・燃費・価格のバランスはどうなのか。さらに、一部の欠点をカスタムでどう克服できるのか、そしてそれらを補って余りある隠れたメリットまで、多角的な視点でXフォースの真の実力に迫ります。
- 気になる最高速と高速道路での実力
- 馬力・燃費・価格のバランスを評価
- カスタムで可能?両目点灯化の費用
- 欠点を上回る隠れたメリットを解説
- 総評:Xフォースの欠点と購入の判断基準
気になる最高速と高速道路での実力
155ccエンジンを搭載し、高速道路の走行資格を持つXフォース。その動力性能、特にライダーなら誰もが気になる最高速は、購入を判断する上で重要な要素です。数多くのオーナーレポートやメディアの試乗インプレッションを総合すると、Xフォースの最高速は風などの条件が良い平坦な道で、メーター読み110km/h~120km/h前後が現実的な到達ラインのようです。
ただし、このバイクの真価は、絶対的な最高速度よりも、そこに至るまでの俊敏な加速力にあります。ヤマハが誇る高効率エンジン「BLUE CORE」には、VVA(可変バルブタイミング機構)という秘密兵器が搭載されています。これは、エンジンの回転数に応じて吸気バルブの作動を2段階に切り替えるシステムで、Xフォースでは約6,000回転を境に作動します。これにより、低回転域の扱いやすさと高回転域の伸びやかさを両立しており、特に信号からの発進や、一般道で多用する60~80km/hまでの到達速度は非常にスムーズかつパワフルで、交通の流れを余裕でリードする実力を持っています。
高速道路での巡航性能と限界
高速道路での法定速度内(80km/h~100km/h)での巡航は、性能的に全く問題なくこなせます。しかし、「快適な長距離クルージング」という観点では、いくつかの注意点があります。
高速走行で知っておくべきこと
- エンジン音と振動
100km/h巡航時のエンジン回転数は7,000rpmを超え、単気筒エンジン特有の振動とやや大きめのエンジン音が伴います。長時間の走行では、これが疲労として蓄積する可能性があります。 - 車体の安定性
車両重量が130kgと軽量なため、高速道路での横風や、大型トラックに追い越される際の風圧の影響を受けやすい傾向があります。ハンドルが振られる感覚に慣れが必要です。 - 防風性能の低さ
スタイリッシュな純正スクリーンは小型で、防風効果は限定的です。体全体で走行風を受け止めることになるため、特に冬季や雨天時の高速走行は体力を消耗します。
結論として、Xフォースは「高速道路も使った移動ができる便利なシティコミューター」と位置づけるのが最も適切です。週末のツーリングで高速道路を少し使う、といった用途には最適ですが、高速道路をメインにした長距離ツーリングを主目的とするライダーには、やや力不足と感じられるかもしれません。
馬力・燃費・価格のバランスを評価
バイク選びにおいて、走行性能を示す「馬力」、維持費に直結する「燃費」、そして購入時のハードルとなる「価格」の3つの要素のバランスは、最も重要な比較検討ポイントです。Xフォースがこの点でどのような立ち位置にいるのか、主要なライバル車と比較しながら客観的に評価してみましょう。(出典:ヤマハ発動機株式会社 X FORCE 製品概要)
主要155ccクラス スクーター スペック比較表
| 項目 | ヤマハ Xフォース | ホンダ PCX160 | ヤマハ NMAX155 |
|---|---|---|---|
| 最高出力(馬力) | 11kW (15PS) / 8,000rpm | 12kW (15.8PS) / 8,500rpm | 11kW (15PS) / 8,000rpm |
| 車両重量 | 130kg | 133kg | 131kg |
| 燃費(WMTCモード値) | 40.9km/L | 43.7km/L | 44.6km/L |
| 燃料タンク容量 | 6.1L | 8.1L | 7.1L |
| 航続距離(計算上の目安) | 約249km | 約354km | 約316km |
| 新車メーカー希望小売価格(税込) | 396,000円 | 420,200円 | 423,500円 |
※価格は2024年・2025年モデルを参考にしています。燃費は定められた試験条件のもとでの値です。
上の比較表からわかるように、Xフォースの馬力はNMAX155と全く同じで、PCX160にわずかに及びません。しかし、特筆すべきは車両重量が3車種の中で最も軽い130kgである点です。この軽さがパワーウェイトレシオ(1馬力あたりの重量)で貢献し、実際の加速感や運動性能においてライバルに全く遜色ない、むしろ軽快な乗り味を実現しています。
燃費性能については、国土交通省が定めるWMTCモード値で40.9km/Lと、ライバル2車種に一歩譲る結果となっています。さらに、燃料タンク容量が6.1Lと最も小さいため、満タンからの航続距離が短い点は明確なウィークポイントです。ツーリングなど長距離を走る際には、他のバイクより頻繁な給油が必要になることを念頭に置くべきでしょう。
その一方で、新車価格は396,000円と、3車種の中で最も戦略的に安価な設定となっています。この価格で、急ブレーキ時のタイヤロックを防ぐABS(アンチロック・ブレーキ・システム)と、滑りやすい路面でのスリップを抑制するTCS(トラクションコントロールシステム)の両方を標準装備していることを考えると、コストパフォーマンスは非常に高いと評価できます。
カスタムで可能?両目点灯化の費用

Xフォースの明確な欠点として多くのユーザーから指摘される「片目点灯」。この問題は、高品質な社外品のカスタムパーツを導入することで、解決することが可能です。この「両目点灯化」カスタムは、単に見た目のコンプレックスを解消するだけでなく、夜間走行時の安全性を劇的に向上させるため、納車後のカスタムメニューとして非常に高い人気を誇っています。
日本国内で高い信頼性と実績を持つ製品としては、オートバイ用LEDパーツの専門メーカーPROTEC(プロテック)社から、Xフォース専用設計のLEDヘッドライトキット(製品型番:LB7-XF)が販売されています。このキットの最大の魅力は、ロービーム時に左右両方のライトを明るく点灯させられる点と、標準の暗いハロゲンバルブを、遥かに明るく、そして白い光を放つLEDバルブへと換装できる点にあります。
両目点灯LEDキット導入の4大メリット
- 圧倒的なルックス向上: 左右のライトが均等に光ることで、フロントマスクの印象が引き締まり、より精悍でスタイリッシュな外観になります。
- 劇的な安全性向上: 公式データによると、ノーマルのハロゲンバルブ比で約3.5倍の明るさを実現。夜間の視界が大きく広がり、対向車からの被視認性も向上します。
- バッテリー負荷の軽減: 高効率なLEDチップを使用しているため、ハロゲンバルブよりも消費電力を約30%削減できます。バッテリーに優しく、電装系カスタムの幅も広がります。
- 長寿命によるメンテナンスフリー: 一般的にLEDの寿命はハロゲンバルブの数十倍と言われており、面倒なバルブ交換の手間から解放されます。
気になる費用ですが、キット本体のメーカー希望小売価格が4万円前後、バイクショップに取り付けを依頼した場合の工賃が1万円~1.5万円程度で、合計でおおよそ5万円~5.5万円が市場での目安となります。取り付けにはフロントカウル周りを分解する必要があるため、DIYに自信がない方はプロに任せるのが安心です。決して安いカスタムではありませんが、得られる安全性と満足度を考慮すれば、投資する価値は十分にあると言えるでしょう。
欠点を上回る隠れたメリットを解説
これまでXフォースが抱える様々な欠点に焦点を当ててきましたが、もちろん、それらのネガティブな要素を補って余りある、数多くの優れたメリットが存在します。購入を最終的に判断する際は、これらの長所と短所を冷静に天秤にかけ、自身のバイクライフにどちらがより重要かを見極めることが大切です。
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フラットフロアによる圧倒的な日常利便性
前述の通り、シート下収納の狭さを補完する最大の武器が、この「フラットフロア」の存在です。例えば、灯油の18Lポリタンクや、箱買いした2Lペットボトル飲料のケースなど、他のセンタートンネル式スクーターでは到底積載不可能な荷物も、足元に気軽に置くことができます。この利便性は、通勤・通学や買い物といった日常の「下駄」としてバイクを活用する上で、何物にも代えがたい絶大なメリットとなります。
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クラス最軽量の車体が生む軽快なスポーツ性
車両重量130kgという数値は、同クラスのライバルと比較して最も軽量です。この軽さは、駐輪場での押し引きや狭い路地でのUターンといった取り回しの良さに直結します。そして一度走り出せば、その恩恵はさらに大きくなります。コーナーではヒラヒラと車体を寝かせることができ、街中のストップ&ゴーも軽快そのもの。このキビキビとした俊敏な乗り味は、単なる移動手段としてだけでなく、操る楽しさを感じさせてくれるXフォースならではの大きな魅力です。
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ABS・TCS標準装備によるクラスを超えた安全性
急な雨で濡れたマンホール、砂が浮いた路面など、二輪車にとって危険な状況は日常に潜んでいます。Xフォースは、急ブレーキ時のタイヤロックを防ぐABSと、発進・加速時の後輪スリップを抑制するTCSを標準で装備しています。特にTCSは、この価格帯のスクーターではまだ採用が少ない先進安全装備です。万が一の状況でライダーを的確にサポートしてくれるこれらの電子制御デバイスの存在は、日々のライディングに大きな安心感をもたらしてくれます。
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「不人気」だからこその希少性と所有感
「不人気」という評価は、視点を変えれば「街中で他人と同じバイクに遭遇する機会が極端に少ない」という希少性につながります。ツーリング先の駐車場で、ずらりと並んだPCXやNMAXを横目に、自分の個性的な愛車を眺めるのは、オーナーだけが味わえる密かな喜びです。定番や流行を追いかけるのではなく、自分の感性を信じて「選んだ一台」という満足感は、何よりも代えがたい価値となるでしょう。
総評:Xフォースの欠点と購入の判断基準
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Xフォースの欠点は主に強力なライバル車の存在と一部のニッチな仕様に起因する
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「不人気」と評される一方で他人と被らない個性的なデザインを評価する根強いファンも多い
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実際の口コミではリアサスペンションの硬さやガソリンメーターの不正確さが指摘されている
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給油時に燃料が吹きこぼれやすい点は多くのオーナーが経験する特有の持病であるため注意が必要
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ヘッドライトの片目点灯は故障ではなくメーカーの正規仕様
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見た目や夜間の視認性に不満があれば約5万円で社外品のLED両目点灯キットを導入可能
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シート下収納は約23.2Lと狭く大きめのフルフェイスヘルメット収納は困難
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最高速は110km/h以上に到達可能だが高速道路での長距離巡航はやや苦手とする
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VVA搭載のBLUE COREエンジンにより街乗りで多用する速度域での加速は非常にスムーズで力強い
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燃費性能はライバルに一歩譲り燃料タンク容量も小さいため航続距離は短い
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新車価格はライバル車より安価に設定されABSとTCSを標準装備するためコストパフォーマンスは高い
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最大のメリットは他の155ccスクーターにはないフラットフロアによる圧倒的な積載性と日常の利便性
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クラス最軽量の130kgという車体は取り回しの良さと軽快なスポーツ走行に大きく貢献する
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購入を判断する際はこれらの欠点とメリットを比較し自身の用途や価値観に合うかを見極めることが最も重要
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高速ツーリングより街乗りメインで実用性と操る楽しさ、そして個性を両立させたいライダーに最適な一台