フィットRSの後悔ポイントを解説。燃費や乗り心地の評価は？

フィットRSの購入を検討しているものの、フィットRS 後悔という言葉が気になり、検索されたのではないでしょうか。確かに、インターネット上では買った人の評価 レビューを見ると、乗り心地 悪い、あるいはデザインがダサいといったネガティブな意見も見受けられます。

また、スポーティモデルだからこそ気になる実燃費や、将来的なリセールバリュー、特に5年後の残価率がどうなるのかも心配ですよね。中古車と新型車のどちらを選ぶべきか、どの人気色が価値を維持しやすいのか、よく比較されるライバル車と比べてどうなのか、疑問は尽きないと思います。

この記事では、そうしたフィットRSに関する様々な懸念点について、客観的なデータを基に詳しく解説していきます。購入後に「こんなはずではなかった」と後悔しないために、ぜひ最後までご覧ください。

フィットRSの後悔につながる点とは？

フィットRSは、フィットシリーズの持つ圧倒的な実用性をベースに、スポーティな走りを楽しめるよう専用チューニングが施された魅力的なモデルです。しかし、その「専用チューニング」こそが、購入後に「後悔」を感じる可能性のあるポイントにもなっています。ここでは、特に評価が分かれやすい乗り心地、デザイン、そして実際の燃費など、ネガティブな側面に焦点を当てて詳しく掘り下げていきます。

乗り心地が悪いという評判は本当か

フィットRSの乗り心地が「悪い」と感じるかどうかは、購入者が何を重視するかによって評価が真っ二つに分かれます。

この主な理由は、RSモデルに採用されている専用設計のサスペンションにあります。標準グレードのフィットが、路面からの衝撃をしなやかに吸収する快適性重視のセッティングであるのに対し、RSは走行性能を高めるためにダンパーの減衰力やスプリングの硬さが最適化されています。

その結果、特に市街地での低速走行時や、舗装の継ぎ目、マンホールの蓋などを通過する際には、標準モデルよりも明らかに路面からの情報（凹凸）をダイレクトに伝えてきます。これを「ゴツゴツする」「硬くて疲れる」と感じる方は少なくありません。日常の快適性を最優先に考える方や、標準のフィットの乗り心地をイメージして試乗せずに購入すると、「こんなはずではなかった」と後悔する典型的なパターンと言えます。

一方で、この引き締まった足回りこそがRSの真骨頂です。高速道路でのレーンチェンジや、カーブが連続するワインディングロードでは、車体の無駄な揺れ（ロール）が抑えられ、ドライバーの意図通りに曲がる正確なハンドリング性能を生み出します。この「走りとの一体感」をスポーティと捉え、高く評価するオーナーも多いのです。

乗り心地の確認は試乗が不可欠です

乗り心地の好みは、運転歴や過去に乗ってきた車種によっても大きく左右されます。購入後に後悔しないためにも、必ずご自身の運転で試乗してください。その際、可能であれば、普段よく利用する道や、あえて少し路面が荒れた場所も走行し、許容範囲内かどうかを確認することを強くおすすめします。

デザインがダサいと感じる理由

フィットRSのデザインが「ダサい」と評される背景には、4代目フィット（GR系）の基本デザインコンセプトと、RS専用パーツとのギャップが影響しています。

4代目フィットは、「用の美」をテーマに、「柴犬」に例えられるような親しみやすくシンプルな造形が高い評価を得ています。これは、先代（GK系）のシャープでアグレッシブな路線から大きく方向転換したものです。

フィットRSは、このシンプルなベースデザインに対し、スポーティさを付加するために以下の専用パーツを装着しています。

• メッシュタイプの専用フロントグリル
• スポーティな造形の前後バンパー
• サイドシルガーニッシュ
• リアスポイラー
• 切削加工が施された専用アルミホイール

この追加されたパーツ類が、一部のユーザーからは「ベースデザインの良さを消している」「後付け感が強く、全体の調和が取れていない」と見えてしまうのです。特に、先代GK5 RSのような、明確に「走り」を予感させた鋭いデザインを好む層からは、現行RSは「スポーティモデルとしてはおとなしすぎる」「どっちつかずで中途半端」といった厳しい評価を受けることがあります。

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デザインの好みは非常に主観的なものです。ただ、標準モデルの洗練されたシンプルさが好きな方ほど、RSの実車を見て「イメージと違った」と感じる可能性があります。逆に、標準モデルでは物足りないと感じる方にとっては、RSの専用装備が魅力的に映るはずです。

買った人の評価レビューに見る不満点

実際にフィットRSを購入したオーナーの評価やレビューに目を通すと、走行性能やデザイン以外にも、いくつかの共通した不満点が浮かび上がってきます。

第一に、内装の質感に関する指摘です。RSは専用のステアリング（e:HEVは減速セレクター付）や、オレンジステッチ入りのシート（e:HEV）を採用し、スポーティな雰囲気を演出しています。しかし、ダッシュボードやドアトリムの大部分は標準グレードと共通であり、硬質なプラスチックの質感が目立つという声が少なくありません。e:HEVモデルでは車両価格が250万円を超えるため、「この価格帯にしては内装がチープだ」と感じることが、購入後の満足度低下につながるケースがあるようです。

第二に、e:HEVモデル特有の走行フィールへの違和感です。ホンダ独自の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」は、基本的にはモーターで走行し、高速巡航時などに効率の良い領域でのみエンジンが直結する仕組みです。このシステムは非常に効率的で力強い加速を実現しますが、アクセルを踏み込んでもエンジン回転数がリニアに上がらない（または発電のためにエンジンが回る）場面があり、従来のガソリン車（特にMT車）から乗り換えた際に「音と加速感が一致せず、運転していて楽しくない」と感じる場合があります。

その他、RS専用の16インチタイヤや硬めのサスペンションの影響で、「ロードノイズやタイヤからの騒音が思ったより大きい」というレビューも散見されます。静粛性を重視する方にとっては、これも後悔のポイントになり得ます。

レビューで指摘される主な不満点

オーナーレビューから見えてくる主な不満点は以下の通りです。

• 車両価格を考慮すると、内装（特にダッシュボード周り）の質感が物足りない
• e:HEVモデルの走行フィール（エンジン音と加速感のズレ）に馴染めない
• 路面からのロードノイズやタイヤノイズが比較的大きい
• ガソリンモデルは、高速道路での合流や追い越しでパワー不足を感じる

期待外れ？フィットRSの実燃費

フィットRSの実燃費は、「標準モデルと比較すると期待外れと感じる可能性があるが、スポーティモデルとしては非常に優秀」というのが客観的な評価です。

RSは、標準モデルよりも幅が広いタイヤ（185/55R16）を装着しており、専用エアロパーツによる重量増もあるため、カタログ燃費の時点（WLTCモード）で標準モデルより低い数値になっています。（参照：ホンダ公式サイト「フィット 主要諸元」）

実際のオーナー報告や燃費記録サイトなどを参考にすると、実燃費の目安は以下のように推移しています。

• e:HEV RS (WLTC: 27.2km/L)：実燃費は市街地や郊外走行で約20km/L〜25km/L程度。
• ガソリン RS (WLTC: 17.6km/L)：実燃費は約14km/L〜18km/L程度。

e:HEVモデルの場合、標準グレード（BASICやHOME）が実燃費で25km/Lを超えることも珍しくないため、それと比較すると「RSは燃費が悪い」と感じるかもしれません。しかし、これは走行性能とのトレードオフであり、このクラスのスポーティモデルとして見れば、e:HEVの燃費性能は群を抜いています。

走り方で燃費は劇的に変わります

フィットRS、特にe:HEVモデルには「SPORT」モードが搭載されています。このモードを使用したり、ワインディングロードで走りを楽しんだりするためにアクセルを深く踏み込めば、実燃費は10km/L台半ばまで落ち込むことも十分にあり得ます。「スポーティに走っても常に低燃費」と過度に期待しすぎると、後悔につながる可能性があります。

よく比較されるライバル車との違い

フィットRSの購入を検討する際、多くの方が比較対象とするであろうライバル車が存在します。後悔しない選択をするためには、これらの車種とフィットRSの決定的な違いを理解し、ご自身の優先順位（走り、実用性、燃費、価格）を明確にすることが不可欠です。

主なライバル車との比較

フィットRSは、クラス随一の実用性と先進のe:HEVを両立している点が最大の特徴です。

このように並べてみると、フィットRSは「圧倒的な室内空間と実用性を確保しつつ、先進のハイブリッドシステムでスポーティな走りも諦めたくない」という、非常にバランス重視の選択肢であることがわかります。走りに全振りしたい、あるいは内外装の質感をもっと求めたい、という場合は他のライバルが魅力的に映るかもしれません。

フィットRS購入で後悔しないために

ここまでフィットRSで後悔につながりやすい点を見てきましたが、それらは裏を返せばRSの個性でもあります。ここからは視点を変え、購入後に「失敗した」と感じないために、事前に検討しておくべき現実的な側面（中古車と新型車の選択、リセールバリュー、色の選び方）について詳しく解説します。

中古と新型の価格差と特徴

フィットRSを検討する際、予算に応じて「新型（現行GR系）」と「中古車（先代GK系も含む）」のどちらを選ぶかは非常に大きな分岐点となります。

新型（現行GR系）の特徴

現行のGR系RS（2022年10月～）を選ぶ最大のメリットは、あらゆる面で最新の技術が搭載されている点です。e:HEVモデルはモーター出力が向上し、より力強い走りを実現しています。また、最新のホンダセンシングでは、フロントワイドビューカメラの採用により検知範囲が広がり、渋滞運転支援機能（トラフィックジャムアシスト）などが追加され、安全性と快適性が大幅に向上しています。

中古車（GR系）の特徴

現行GR系RSは登場からまだ日が浅いため、中古車市場での流通量はそれほど多くありません。また、近年の新車納期の長期化の影響もあり、価格は高値で安定しています。「登録済み未使用車」や「低走行車」は、新車を注文して諸費用を支払った総額とほとんど変わらないケースも多く、価格的なメリットは現状薄いと言えます。「新車の納期が待てない」という方以外は、新車での購入を検討する方が満足度は高いかもしれません。

中古車（先代GK5 RS）の特徴

予算を抑えつつ、スポーティなコンパクトカーを求めるなら、先代モデル（GK5 RS）も依然として強力な選択肢です。中古車価格もかなり手頃になってきており、最大の魅力は現行型には設定のない「6速マニュアル（MT）」が選べる点です。1.5L直噴エンジンとMTの組み合わせは、ダイレクトな運転の楽しさを味わえます。ただし、安全装備や燃費性能、内装の質感は現行型に大きく劣るため、何を優先するかを明確にする必要があります。

後悔しにくい人気色の選び方

車のボディカラーは、単なる好みの問題だけでなく、購入後の満足度や数年後のリセールバリュー（売却時の価格）に直結する非常に重要な要素です。

「この色にして後悔した」とならないためには、定番色を選ぶのが最も堅実な選択と言えます。自動車市場全体で、最も需要が高く、リセールバリューが安定しているのは、いつの時代もホワイト系とブラック系です。これらは流行に左右されにくく、中古車市場でも性別や年齢を問わず幅広い層に受け入れられます。

フィットRSにおいては、以下の色が人気とされています。

• プラチナホワイト・パール：有料色ですが、清潔感と高級感があり、車体が大きく見える効果もあります。リセールバリューは最強クラスです。
• クリスタルブラック・パール：スポーティなRSのデザインを引き締め、精悍な印象を与えます。ホワイトに次いでリセールが安定しています。
• スレートグレー・パール：RSのイメージカラーの一つでもあり、近年の世界的なトレンドでもあるグレー系です。汚れが目立ちにくく、個性を出しつつも派手すぎないため人気があります。

もちろん、RS専用色の「プレミアムクリスタルレッド・メタリック」や「ミッドナイトブルービーム・メタリック」のような鮮やかな色も、RSのスポーティなキャラクターには非常によく似合います。しかし、数年後の売却額が少しでも気になるのであれば、白か黒を選んでおくのが後悔の少ない選択となるでしょう。

リセールバリューは期待できるか

フィットRSのリセールバリュー（再販価値）は、「標準グレードのフィットよりは明らかに期待できるが、競合の一部車種（例：ヤリスやジムニーなど）ほどではない」というのが現状の予測です。

残念ながら、フィットという車種全体で見ると、国内市場で圧倒的な人気を誇るトヨタのヤリスやアクアといった競合車種と比較して、リセールバリューはやや低い傾向にあります。これは国内外でのブランドイメージや中古車市場での需要の差が影響しています。

しかし、その中でも「RS」というグレードは特別な存在です。「RS」や「タイプR」のようなホンダのスポーティグレードは、中古車市場でも常に一定のファン（需要）が存在し、標準グレードよりも高い価格で取引される傾向が強いです。

特に、現行RSは以下の点でリセールに有利と見られています。

• e:HEVモデルの存在：燃費性能と走りを両立したe:HEVは、ガソリン価格が高止まりする状況下で、中古車市場でも需要が安定すると予想されます。
• 希少性：フィット全体の中でRSが占める割合は多くないため、中古車市場で供給過多になりにくいです。

リセールバリューを高く維持するためには、前述の「人気色（白・黒）」を選ぶことに加え、禁煙車であること、定期的なメンテナンス（点検記録簿の有無）が重要になります。

参考：新車から5年後のフィット(ホンダ)のリセールバリュー - 中古車のガリバー

5年後の残価率の目安

リセールバリューをより具体的に示す指標が「残価率」（新車価格に対する残存価値の割合）です。新車購入から5年後（2回目の車検時）は、多くの人が乗り換えを検討するタイミングであり、この時点での残価率は非常に重要な目安となります。

フィットRSの5年後の残価率は、一般的な傾向とRSグレードの人気を考慮すると、以下の水準が予想されます。

• e:HEV RS：約45%〜50%前後
• ガソリン RS：約40%〜45%前後

これは、同クラスのコンパクトカーの平均的な残価率（約40%前後）と比較すると、良好な水準と言えます。「RS」という人気グレードであること、e:HEVという先進のハイブリッドであること、そして最新の安全装備が搭載されていることがプラスに働いています。近年の自動車は安全性能が非常に重視されており、最新の安全装備が搭載されていることは、中古車市場での評価にも直結します。（参照：国土交通省「自動車アセスメント（JNCAP）」）

残価率はあくまで「目安」です

この数値は、あらゆる条件が良好だった場合の予測値にすぎません。実際の査定額は、以下の要因によって大きく変動します。

• 走行距離：一般的に年間1万kmが目安。5年で5万kmを大幅に超えるとマイナス評価になります。
• 車両の状態：修復歴（事故歴）はもちろん、内外装の目立つキズ、凹み、シートの汚れやシミ、タバコやペットの臭いは大幅な減額対象です。
• 市場の動向：購入時（5年後）の経済状況や、競合車種のモデルチェンジの有無にも左右されます。

「残価設定ローン」を利用する場合、この想定残価率がローンの設定に影響しますが、最終的にその価格での買取が保証されるわけではない（条件がある）点にも注意が必要です。

フィットRSで後悔しない賢い選択

最後に、この記事の要点をまとめます。フィットRSは、日常の実用性と非日常の楽しさを両立させた稀有なモデルですが、その特性を理解せずに購入すると「後悔」につながりかねません。フィットRSの購入で後悔しないために、以下のポイントを再確認してください。

これらのメリットとデメリット（特性）を総合的に判断し、ご自身の使い方、予算、そして何よりも「車に何を求めるか」という価値観にフィットRSが合っているかを慎重に見極めることが、後悔しない一番の近道です。